人工妊娠中絶とは?手術の流れや痛み、リスクについて
- 2026年8月31日
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想定していなかった妊娠がわかったとき、頭の中が真っ白になってしまう方は少なくありません。妊娠を続けることが難しい事情がある場合、誰に相談すればよいのか、どのタイミングで受診すればよいのか、費用や痛みはどの程度なのかと、不安が次々に浮かんでくることもあります。
中絶は、心にも体にも負担のある選択です。ただ、正しい情報を知ることで、必要以上に不安を抱え込まず、今の状況に合った行動を取りやすくなります。妊娠週数によって対応できる方法や体への負担は変わるため、迷っている段階でも、早めに産婦人科へ相談することが大切です。
中絶とは
中絶とは、妊娠を継続することが難しい場合に、医療機関で妊娠を中断することです。正式には人工妊娠中絶と呼ばれ、日本では母体保護法に基づいて行われます。実施できる時期や条件、対応できる医師は法律で定められており、希望すればいつでも、どこの医療機関でも受けられるものではありません。
妊娠週数が進むにつれて、処置の内容や体への負担、必要な手続きは変わります。そのため、中絶を考えるときは、まず妊娠週数を確認する必要があります。迷っている段階でも、産婦人科を受診することで、現在の状況を正確に把握できます。
中絶を考える背景
中絶を考える背景には、避妊の失敗、避妊が十分でなかったこと、性被害、経済的な不安、仕事や学業との両立の難しさ、パートナーとの関係の問題などがあります。また、妊娠の継続が母体の健康に影響する場合や、家庭環境に大きな不安がある場合にも、中絶が選択肢として考えられます。
妊娠をめぐる事情は、人によって大きく異なります。大切なのは、原因を本人の責任だけで判断しないことです。妊娠には身体的、精神的、社会的な事情が複雑に関わります。産婦人科では、妊娠の状態だけでなく、持病、服薬、生活環境、同意の状況なども確認しながら、必要な医療につなげます。
妊娠週数の確認
市販の妊娠検査薬で陽性が出ても、妊娠週数や妊娠の位置まではわかりません。産婦人科では、問診、尿検査、超音波検査などを行い、子宮内に妊娠が成立しているか、妊娠週数がどの程度かを確認します。子宮外妊娠や流産の可能性を見極めることも重要です。
妊娠週数は、最後の月経が始まった日を0週0日として数えるのが一般的です。ただし、月経不順がある方や排卵時期がずれている方では、予想と実際の週数が異なることがあります。中絶を検討している場合は、自己判断で様子を見るのではなく、できるだけ早めに診察を受けてください。
初期中絶と中期中絶
妊娠12週未満に行われる中絶は、一般的に初期中絶と呼ばれます。初期中絶では、吸引法や掻爬法などの手術が行われます。医療機関によっては、柔らかい器具を使って子宮内の内容物を吸引する方法が選択されることもあります。処置や麻酔の内容は、妊娠週数や体の状態によって変わります。
妊娠12週以降、妊娠満22週未満に行われる中絶は、中期中絶と呼ばれます。中期中絶では入院が必要になることがあり、初期中絶よりも体への負担や手続きが増えます。すべての医療機関が対応しているわけではないため、週数が進んでいる可能性がある場合は、早めに相談することが大切です。
経口中絶薬とは
日本では、条件を満たす場合に経口中絶薬が使用されることがあります。対象となるのは、医師が子宮内妊娠を確認し、妊娠日数などの条件を満たしている場合です。薬を飲むだけで完結するものではなく、服用後の出血や腹痛、処置が完了したかどうかの確認が必要です。また経口中絶薬は、母体保護法で指定されている医療機関のなかでもまだ限られた施設でしか対応していませんので、中絶に対応している医療機関であればどこでもというわけではありません。
インターネットなどで中絶薬を入手し、自己判断で服用することは危険です。子宮外妊娠では効果が期待できず、重大な症状につながるおそれがあります。また、多量の出血や感染、子宮内に内容物が残るリスクもあります。経口中絶薬を検討する場合も、必ず産婦人科で診察を受ける必要があります。
受診から処置まで
中絶の相談で受診すると、最終月経、妊娠検査薬の結果、出血や腹痛の有無、持病、服薬、アレルギー、過去の妊娠や手術歴などを確認します。その後、超音波検査で妊娠週数や妊娠の位置を調べます。必要に応じて血液検査や感染症検査を行うこともあります。
処置の前には、方法、麻酔、費用、当日の注意点、術後の過ごし方、再診の必要性などについて説明があります。人工妊娠中絶には本人の同意が必要です。婚姻関係や状況によっては配偶者の同意が必要になる場合もあります。不安がある場合は、同意書を準備する前に医療機関へ相談してください。
痛みやリスク
初期中絶手術では、痛みを抑えるために静脈麻酔や局所麻酔などが使われる場合があります。麻酔の方法は、医療機関の方針、妊娠週数、体質、持病によって異なります。静脈麻酔を使用する場合は、処置後に眠気やふらつきが出ることがあるため、当日の運転は避ける必要があります。
中絶に伴うリスクには、出血、腹痛、感染、子宮内容物の遺残、子宮損傷、麻酔による副反応などがあります。強い腹痛、発熱、多量の出血、悪臭のあるおりもの、めまいなどがある場合は、早めに医療機関へ連絡することが大切です。術後の再診では、子宮の回復状態を確認します。
術後の回復と避妊相談
中絶後は、数日からしばらくの間、出血や下腹部痛が続くことがあります。症状の程度には個人差がありますが、無理をすると体調が不安定になる場合があります。医師の指示に従い、入浴、性交渉、飲酒、激しい運動などを控える期間を守ることが必要です。
また、中絶後は月経が再開する前に排卵が起こることがあります。次の妊娠を望まない場合は、早い段階で避妊方法を相談することが大切です。低用量ピル、子宮内避妊具、コンドームなど、方法ごとに特徴があります。心の不安が続く場合も、遠慮せず産婦人科に相談してください。